ヤマブドウワインにおけるポリフェノールの特徴

 東根フルーツワインは、山形大学農学部五十嵐名誉教授との共同研究により、ヤマブドウワインのポリフェノールについて分析し、総ポリフェノール中のアントシアニン及びプロアントシアニジン含量を測定しマスカット・ベーリーAのポリフェノールと比較しました。その結果、総ポリフェノールヤマブドウワインが約2.5 mg/ml含有しマスカット・ベーリーA赤ワインより1.3倍多く、特にアントシアニン2.6倍も多いこと。また、渋みの成分でもあるプロアントシアニジン(縮合タンニン)含量はマスカット・ベーリーAの半分以下であることが分かりました(図)。
 さらに、ダイオードアレイ検出器付きHPLC での分析により、マスカット・ベーリーA赤ワインのアントシアニンマルビジン-モノグルコシドであるのに対して、ヤマブドウワインのアントシアニンマルビジン-ジグルコシドであり、異なることが明らかになり、このことがヤマブドウワインに濃厚で鮮烈な赤紫色をもたらしていると考えられます。
 以上のことは、2020年11月に開催された日本ブドウ・ワイン学会において発表いたしました。